卒業式:刑務所内中学校で50回目、6人巣立つ

 松本市桐の松本少年刑務所内にある全国唯一の刑務所内中学校、市立旭町中学校桐分校で11日、50回目の卒業式が開かれた。3年生に編入した30代から60代の生徒6人が卒業証書を受け取り、1年間の中学校生活に別れを告げた。  桐分校は受刑者の約8割が義務教育未修了者だった1955年、「社会復帰の原動力になってほしい」との趣旨で開校した。今年度は全国の刑務所から6人が入学。1日7時間の授業を懸命にこなした。中には鉛筆の握り方も分からない生徒がいたが、夜遅くまで予習復習を続け、真剣な姿勢で授業に臨んだという。今回を含め、50年間に計649人が卒業した。  式典では、ブレザーを着た卒業生6人が御子柴英文校長から卒業証書を授与された。受刑者代表が「暑い日も寒い日も熱心に学ぶ姿に感動し、励まされた」と送辞を述べ、卒業生代表も「生まれて初めて経験する温かい卒業式。何事でもやれば出来るということが分かった」と応えた。最後は涙を流しながら全員で「仰げば尊し」を合唱し、卒業の喜びを分かち合った。  桐分校では来年度も7人の入学が決まっており、4月に51回目の入学式がある。 【神崎修一】 3月12日朝刊 (毎日新聞) - 3月12日16時40分更新

近所に住んでいたことがありますが、あの中に学校があるとは知りませんでした。
うん、良いと思う。
努力することを知り、報われることを知ったとき、何かが変わるんじゃないかな。